人生で大事なことはダンゴムシが教えてくれた
Lesson1.友達の作り方
小学校に入学する年、僕は親の仕事の都合で引っ越し、周りに友達がいなかった。
しかし入学式からの帰り道、家の近くの空き地にいるダンゴムシを見つけ、あ~ダンゴムシだ~と思っていると、同じ小学校の子も同じようにあ~ダンゴムシだ~となっていた。
共通の好きなものは人を繋ぐことを学んだ。
ダンゴムシによって心の距離はなくなった。
僕はダンゴムシを見るたびに思い出すのだ。初めて出来た友達のYくんを。
Lesson2.人の多様性
ダンゴムシがいれば友達ができると盲信していた幼い僕。
しかしある女の子はこう言った。
「やだ気持ち悪い」
衝撃だった。同じ人なのにこうも違うのかと重いボディブローを食らったような気持ちだった。
自分が好きな物は他者も同様に好きなわけではなく、人はそれぞれ違うのだ。
Lesson3.人の身勝手さ
ダンゴムシはワラジムシ目の生き物である。
ワラジムシとダンゴムシの違いは丸くなるかならないか程度だ。
しかしワラジムシは愛せない。Yくんも出てこない。なんなら悪態をつくYくんが想像できるくらいだ。
結局人は身勝手なのだ。その人がその物をどう見るかで物の価値はかわってしまう。
僕にとっては大切な想い出も、ある人にとってはナウシカの王蟲なのだ。
でも誰になんと言われても僕はダンゴムシが好きだ。
時に人は他者の意見に左右されずに自分の信じるものを信じきる勇気も大切なのだ。
ちなみにこんなタイトルでわざわざ最後まで読んだ人がいるならばアナタに言いたい。
今度ダンゴムシを見つけたら背中を見てみてほしい。
背中に黄色い斑点があるやつ。それはメスだ。
背中に黄色い斑点がないやつ。それはオスだ。
この知識が人生で役にたったことは無い。